野良(のら)飼い馴らされない表現のフェスティバル

思った以上に世の中の暗い側面が
開き直った悪党のように大手を振って歩き出している
でも、今見えてることは、一つの面にすぎなくて
いろいろな別の可能性がすぐ近くにある
その可能性の扉はとても小さく、なかなか入ることもできない
そこで、自分の体とか意識とか、自分が当たり前だと思っていた形は
もしかしたら既成概念にすぎなくて
いろいろと形を変えることもできるのかもしれない、と思ってみる
例えばおそろしく小さな隙間から侵入する猫のように

そして、そこでは同じ扉を見つけた人々との出会いが待っている

2015年116日(金)17:00開場
翌日7:00終了予定 オールナイト営業
枝光本町商店街アイアンシアター
福岡県北九州市八幡東区枝光本町8−26
料金:お代は見てのお帰りで
(一部、有料のワークショップあり)

出演者


秋風 リリー幼少より踊り始める。NY留学を経て、帰国後は菊地尚子のもとでコンテンポラリーダンスを本格的に学ぶと共に、カンパニーダンサーとして活動。2013年に九州へ活動の場を移し、精力的に活動中。また昨年末からは新しく作られている神楽の振付も担当している。混浴温泉世界2012を機に結成された金粉ショーThe NOBEBOメンバー。

OGA書道。幼少より筆を持ち、福岡教育大学で書を専門的に学ぶ。書道パフォーマンスユニットLOVE CRUのメンバー。書字の摩擦を通じて広汎と停留の感覚を楽しむ。

大澤 寅雄文化生態観察者。(株)ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室准主任研究員。共著=『これからのアートマネジメント「ソーシャル・シェア」への道』『文化からの復興 市民と震災といわきアリオスと』。

かもめマシーン2007年設立。主な作品にAAF戯曲賞を受賞した『パブリックイメージリミテッド』、STスポット提携公演『スタイルカウンシル』、イタリア・ローマ市演劇記念館で紹介された『福島でゴドーを待ちながら』など。

シルクロード能能楽のルーツは、アジアの諸芸能が次々とシルクロードを渡り、極東までたどり着き、混然と融合した結果である。その長い伝統の中で硬直した形式から逃れ、自由に、生きた芸能を生み出すため、モンゴル、中東、韓国、日本などアジア各地の音楽や舞踊のエキスパートが集合した。

Sui-tarotタロット占い。1999年バンド活動開始。2007年社会問題に目覚める。2010年福岡初インフォショップ開店。2011年反原発デモ主宰。2013年閉店。2015年占師になる。様々な展開を経て、ここまで来ました。



ソ・ヨンランパフォーミング・アーティスト。ソウルの梨花女子大学校、韓国芸術総合学校で舞踊を学び、2008年より個人での創作活動を始める。2013年に『地の神は不完全に現わる』で韓国のフェスティバル・ボム、フェスティバル/トーキョー公募プログラムに参加。他の作品に『明日、もっと可愛いくなる』(2014年)、『ヴァギナの死』(2015年)等。

竹川 大介海洋民族学者・銛突海人、かつて全国誌に連載を持っていた吟遊漫画家。石垣島で追込漁師に弟子入りし、その後ソロモン諸島でイルカ漁、バヌアツ共和国でトビウオ漁を修行。二〇〇四年にスター★ドームを開発、愛知万博の市民イベント「宇宙船地球号」を企画。二〇〇八年、小倉の旦過市場で町の縁台「大學堂」を立ち上げる。最近は漫画の仕事がないので、北九州市立大学で人間関係を教えている。

鄭 慶一二〇一三年四月より福岡県北九州市にある「枝光本町商店街アイアンシアター」の運営代表を務める。『地域にアートは必要か?』をテーマに、様々なアーティストとの共同事業を行う傍ら地域活動にも積極的に参加し、本当に持続可能性のある芸術活動を模索する。主な主催事業として「枝光まちなか芸術祭」「勝手に来やがれ踊る商店街」「東北days」を手がける。

手塚 夏子ダンサー・振付家。既成のテクニックではないスタイルの執行錯誤をテーマに舞台活動を続ける。2001年「体を観察する」というテーマに辿り着き、自身の体を素材とし実験する作品「私的解剖実験」シリーズが誕生。

捩子 ぴじん1980年秋田県出身。2000年〜2004年まで舞踏カンパニー大駱駝艦に所属し、麿赤兒に師事する。自身のダンス作品を発表するとともに、パフォーマーとしてASA-CHANG&巡礼、FAIFAI、岡田利規などの作品に出演する。東京在住。

眞島 竜男現代美術作家。武蔵野美術大学油絵学科非常勤講師。写真、ビデオ、パフォーマンス、粘土、レクチャーなど、多様なメディアを用いた作品を発表。最近の主な展覧会に、「無題(Live Die Repeat)」(TARO NASU)、「レオナール・フジタ×眞島竜男」(鳥取県立博物館)、「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」(京都市美術館)など。

伴戸 千雅子●振付家・ダンサー。1989-2011年ダンスグループ「花嵐」で活動。近年は、ミュージシャンやパフォーマーと即興セッションや作品づくりを行う。自身の出産後は、月経や性をテーマにした親子向けWSなどを企画。2015年11月は「しもの世話」をテーマにした公演を上演予定。障害を持った人、さまざまな人を対象にしたダンスワークショップの講師をつとめ、カラダを通した出会いの場づくりに取り組んでいる。


陸奥 賢観光家/コモンズ・デザイナー/社会実験者。1978年大阪生まれ。2008年10月から2013年1月まで大阪あそ歩(観光庁長官表彰受賞)プロデューサーとして活動。現在は大阪七墓巡り復活プロジェクト、まわしよみ新聞、直観讀みブックマーカー、当事者研究スゴロクなどを主宰。著書に『まわしよみ新聞のすゝめ』。

無職・イン・エクスカーションタカハシ ‘タカカーン’ セイジ + YukoNexus6––が遠足するバンド。2014年秋、大阪刑務所(堺市)矯正展への遠足をきっかけに発足。しばらくネットラジオに特化したバンド活動に専念していたが、名古屋KDハポン、大阪安治川FLOAT別府わくわく混浴デパートメント、滋賀酒游舘など、人前であれこれやるようになる。

武藤 大祐ダンス批評家、振付家、群馬県立女子大学文学部准教授(美学、ダンス史・理論)。現在の研究課題は、近現代アジアにおけるダンスのグローバル・ヒストリー、およびポストコロニアル・コレオグラフィーの理論。


会場

〒805-0008 福岡県北九州市八幡東区枝光本町8−26
TEL : 093-616-9890 担当者直通:090-5383-5780










アクセスルート
◆県内からお越しのお客様
<JR>
◎「枝光駅」から徒歩10分
※JR「枝光駅」には快速が停まりません。
◎JR「スペースワールド駅」から徒歩15分
※小倉駅から枝光駅は、鹿児島本線の八代方面行きで約10分かかります。
※博多駅から小倉駅は、新幹線のぞみ(約16分)、特急ソニック(約41分)が便利です。

<自動車>

◎小倉駅付近から約30分
◎福岡市街から約1時間
(九州自動車道・北九州高速「枝光IC」下車)
※劇場付近で係員が、最寄のコインパーキングをご案内いたします。

◆県外からお越しのお客様

<JR>
◎小倉駅でお乗換えです
新幹線のぞみの場合、東京駅~小倉駅は4時間46分かかります。

<高速バス>

◎以下の都市からは、北九州への高速バスが運行しています。
東京・名古屋・大阪・京都・神戸・米子・鳥取・出雲・松江・倉敷・岡山・高知・丸亀・高松・道後温泉・松山・熊本・長崎
多くのバスは小倉駅付近で発着します。JRで枝光駅行きへ乗り換えてください。

<自動車>

◎北九州高速道「枝光IC」を下車してください。
※山口市から約2時間(中国自動車道・北九州高速道)
※熊本市から約2時間30分(九州自動車道・北九州高速道)
※長崎市から約3時間(長崎自動車道・九州自動車道・北九州高速)

<飛行機>

◎東京⇔北九州間
日本航空・全日空・スターフライヤー各社が合わせて17往復しています。
北九州空港から小倉駅まではエアポートバス(ノンストップバスの場合、約35分)が便利です。
羽田⇔福岡空港間には格安便もございますのでご利用ください。

趣旨とお金の話

システムに飼いならされた私たちが、その外側を夢見る。
「近代化」の固定的な方向性に捕われてしまわないために、心地よい混乱を画策してみる。

これが、2014年に飼い馴らされない表現のフェスティバル「野良」を立ち上げのときに掲げた言葉です。2011年の東日本大震災に始まり、福島第一原発の事故、特定秘密保護法の施行、川内原発の再稼働、安全保障関連法の可決、マイナンバー制の導入など、さまざまな大きな問題にかこつけて、システムによる管理が強まりつつあるいま、改めて「野良」の意義をさらに深めて企画に向き合いたいという思いです。

芸術活動にはお金がつきもので、特にフェスティバルなどをやるときには助成金を獲得してから行うのが常です。でも、それらの助成金はシステムに従属する態度と背中合わせとなる面もあります。そういったことの外側でいるスタンスをなんとか探しながら、面白い企画ができないだろうか?「野良」はそういった試みであり続けたいと思います。また、そのことは同時に参加者の負担が発生することでもあり、そこに後ろめたさもあります。でも、何かを起こすことが、私たち自身に別の何かをもたらす、というようなやり方を模索したいと思うのです。この企画に参加することが、決して何かを損なうのではなく、負担した分の何かが別の形で参加者を満たせるような、あるいは別の形で新たな次の何かを生み出せるような流れを作り出して行きたい。そういった心持ちで、みなさまの大変ユニークな活動と相見えたい、とそのような思いでおります。

「野良」の収入は、一律価格のチケット制ではなく、「お花代」として貰い受けます。お客様にはお金を包むための紙を入場時に配布し、お帰りの際に個々人の判断でお金を包んで払うのですが、かなり金額にはバラツキがあります。しかし、そこにはお金を通したコミュニケーションがありました。少ない人は数十円、多い人は5,000円で、前回の「野良」のお花代の収入は83,000円でした。それに加えてクラウドファンディングによる寄付が38,000円で、これらの収入の合計から、交通費や経費のかかった方に、その金額に応じて収入を按分した額をお支払いします。ただし、全額を補完することが難しい可能性もあります。また、これとは別に観客からは「おひねり」を投げていただきます。2014年の「野良」で、手塚夏子の場合は約4,000円のおひねりをいただきました。結構投げていただけます。これは個別に全額お持ち帰りいただけます。

> また、今回は「企画テーブル」という新しいブースを考えています。そこでは、現在進行中の何らかの企画に、「野良」の現場に居合わせている人々に対する出演交渉から、実現不可能と思われるような共同企画の会議まで、会場の片隅で一晩中、素敵な密約が交わせます。その際には「お金ではない何か」の交換によって成立することも考えられます。いろいろな人が、奇跡のような出会いと企画の誕生を手にする可能性を秘めた奇跡のデーブルです。今回は、おそらく今まで関わったことのない人々のいろいろな出会いが予想されます。

参加してくださるお一人お一人の間に様々な可能性が立ち上がる様が目に浮かびます。共に面白いことを起こしていきましょう!

野良2015実行委員会
大澤寅雄、手塚夏子、鄭慶一、萩原雄太、武藤大祐(五十音順)

企画テーブル

企画テーブルとは、今回の出演者や、ご来場いただいたお客様の中で夢のような企画を立てたい方、あるいは現実的な企画で出演者や共同企画者を探している方などなどが、ここに居合わせた誰かと出会い、出演交渉や企画会議を企てることのできるテーブルです。どなたでも企画者としてエントリーしていただけます。テーブルの横に空白のスケジュール表を用意しておきますので、ご来場いただいた時に、空いてる好きな時間帯にご記入の上、実施してください。また、自分の企画会議に参加して欲しい人、あるいは出演交渉したい人には、前もって声をかけておいてください。また、誰かの立てた企画会議に参加したい方も、参加者欄にご記入の上参加できます。このテーブルは基本的に公開です。

真夜中のヌードデッサン会

ちょっぴり特別だけどフツーのカラダ

モデル:YukoNexus6
ナビゲーター:渭東節江
日時:11月7日(6日深夜)0:00〜2:00

1コイン(500円)で、どなたでも参加いただける裸婦デッサン会です。画材は、お気に入りのものをご持参いただくといいですが、簡単なものは用意してあります。

モデルプロフィール:YukoNexus6
1964年大阪生まれ。160cm 55kg。1990年代よりMacintoshを使った電子音響作品の制作を開始。CD、ネットラジオ、パフォーマンスなどで活動。2014年、乳がんのため左乳房を全摘出。

女性ヌードは巷に溢れていますが、がんで乳房を切除した身体イメージというのは、ほぼ見ることはありません。でもメディアから隠されているだけで、本当はよくある(それだけ乳がんに罹患する人は多い)身体です。Yukoは、2014年の秋頃から「乳がんボディPOP化計画」ーー女子を誘って一緒にお風呂に入ったり、裸体で演劇に出たり--を実施。まだまだ新参モデルですが、よろしくお願いします!